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出羽三山を巡る山伏の修行から、日本の精神文化を体験

地域:

参道の階段を一段一段歩いていると、どこからともなく鳴り響く、法螺貝の荘厳な音色。 歩みを止め、音色が聞こえる方角を見渡すと、法螺貝を吹きながら、階段をゆっくりと下る山伏の姿が……その光景はとても厳かで、時間を忘れて見とれてしまうほどでした。 昔の人々にとって、山は神の宿る聖域であり、祖霊が鎮まる場所として考えられていました。修験道は、日本古来の山岳信仰や神祇信仰、陰陽道が習合して形成された宗教で、その実践者が山伏です。 大自然の中に身を投じ、神聖な御神域で行う禊と修行を通じて自分と向き合う修験道は、現代に生きる日本人が忘れつつある「鎮魂」の心を呼び覚ましてくれます。 今でも修験道が息づく羽黒山は、西暦593年から続く山伏修行が体験できるパワースポット。今回は、この地に伝わる伝統的な山伏体験をご紹介します。

日本三大修験山のひとつ、出羽三山とは?

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日本有数の穀倉地帯、山形県庄内地方。 その優美で広々とした田園風景の向こう側に大きくそびえ立つ出羽三山(でわさんざん)は、日本三大修験山のひとつに数えられます。古くから山岳信仰の聖地として崇められ、月山、羽黒山、湯殿山は総称して「出羽三山」と呼ばれています。 羽黒山は現世、月山は前世、湯殿山は来世とそれぞれの浄土を表すのだそう。羽黒山からスタートして、次に月山、最後に湯殿山を参拝するのが、生まれ変わりの意味を持つ出羽三山詣のルートだそうですよ。 この、東北を代表する聖地巡礼はいまも脈々と受け継がれています。 訪れたときはパワースポット巡りとして、気軽に楽しむのもおすすめですよ。

海外からの旅行者も参加できる山伏修行体験

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山伏の修験場として、古くから人々の厚い信仰を集めてきた出羽三山。当時の厳しい山伏の修行を粛々と受け継ぐ羽黒派古修験道。 いくつの時代を経ても、変わることのない思いを受け継ぎ、この地では今もなお、おごそかに修行が行われています。

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羽黒町観光協会では毎年、誰でも参加できる3日間の「山伏修行体験塾」を実施。十界の行(=断食や水断ちなど)の一端や滝行など、山伏の修行を体験できるプログラムが用意されています。苦行をイメージしがちな山伏の修行ですが、十界の行の一部を体験することができる山伏修行体験塾なら、海外からの旅行者でも比較的気軽に体験することができそうですね。

羽黒山の参道を山伏と一緒に

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羽黒山では山伏修行体験の他に、山伏がガイドとなって参道を一緒に歩いてくれるプログラムも。法螺貝の合図と共に出発し、頂上にある本殿を目指して、全長2446段ある石段を登ります。

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歩きながら、時折、山伏が法螺貝を吹くのには、いくつか理由があるようです。 一つ目は、山の神に知らせる為。山の神はテリトリーを重んじる神なので、法螺貝の音で入山を報告し、ご加護を願うそうです。 二つ目は、寺に知らせるため。山で遭難してないか、無事に修行が完了出来たかを判断するためだそうです。 三つ目は、獣避けのため。音を出す事によって臆病な熊や山犬などを退散させるそうです。 (他にも悪魔降伏の意味合いや、仲間同士の連絡手段など、諸説あります。)

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頂上に到着すると、山伏が法螺貝をもうひと吹き。その荘厳な音色は、登りきった達成感と清々しい気持ちで満たされた私たちを包んでくれます。 山頂では各神殿を巡り、最後に月山、羽黒、湯殿山の三神を合祀した三神合祭殿(さんじんごうさいでん)を参拝して終了です。

山伏が生きるために食べていた精進料理

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山伏が実際に食べてた精進料理も、修験道では外せないポイント。肉や魚を使わない精進料理は、まさしく和製ビーガン料理と言えそうです。

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山の中で過ごす山伏にとって、精進料理は生きるために欠かせない食事です。その季節に山で採れる山菜やきのこなどを用いた一皿一皿には、羽黒独特のしきたりを守り続けていることが感じられます。 またお漬物は、雪に囲まれて作物が収穫できなくなる冬の時期の保存食。まさに先人たちの知恵がそこかしこに感じられるメニューになっています。

修験道から日本人の精神文化を感じとる

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出羽三山の大自然に身をゆだねながら、神聖な場所で修行を続けてきた山伏たち。神も仏も崇拝し、自分と向き合うことを大切にしてきた修験道から、日本人に古くから宿る精神文化を深く感じとることができます。 山伏修行体験や山伏と共に過ごす貴重な時間、周辺のお寺や宿坊で体験できる座禅などは、自分と向き合い、己を見直すきっかけとなることでしょう。 東北のパワースポット出羽三山で、山伏が今に伝える日本人の心に触れてみてはいかがでしょうか。

お問い合わせ先

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名前鶴岡食文化創造都市推進協議会
TEL0235-25-2111
URL http://www.creative-tsuruoka.jp