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1400年続く食と信仰の文化。静寂に包まれた斎館でいただく「精進料理」

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「Beautiful.....」 お座敷に運ばれてきた美しい料理の数々に、思わずため息をつく。 静寂に包まれた御神域でいただく精進料理は、1400年続く山伏修行の文化を象徴するものの1つ。この地で山伏が生きてきた悠久の物語を現代に伝えてくれます。 今回は、羽黒山(はぐろさん)山頂にある羽黒山参籠所「斎館」で提供されている、伝統的な精進料理をご紹介します。

山伏が生きるために食べた精進料理とは?

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山岳信仰や修験道の地としても知られる出羽三山(でわさんざん)。 修験者たちがこの地で厳しい修行を重ねる中で受け継いできた精進料理は、山の中で生きる知恵が散りばめられています。 もともとこの地では、野生の山菜やキノコなどを食べることが多く、そのため灰汁抜きなどの調理法が発達してきました。 出羽三山の精進料理は、そうした高度な食文化をベースに、寺院で発達した精進料理を山伏の自給自足の食生活に融合させて誕生したものです。 それは、山伏が暮らす山の中と、その近くで採取された食材で作られていることからもわかります。四季折々の山菜や筍、野草、きのこは、精進料理のメインディッシュとして、煮物やあえ物に。その他、塩漬けや漬物として、冬の間の保存食としても活躍しました。

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また、肉魚を使わない精進料理においての大豆や、それを加工した豆腐は、山の中で暮らす山伏の大事なタンパク源。その大豆を発酵させて作る味噌や醤油は、調味料の他、温かい味噌汁やお吸い物として食し、冬の寒さを和らげたそうですよ。

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神職が身を清める羽黒山参籠所「斎館」

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羽黒山の精進料理を今に伝える羽黒山参籠所「斎館」は、羽黒山山頂に通じる三の坂を登ってすぐ左側にあります。鶴岡市の文化財にも指定されている荘厳な佇まいに、その歴史の重厚さを感じずにはいられません。 元の名を華蔵院といい、羽黒山執行別当に次ぐ宿老が暮らしたお寺だったとか。明治時代に政府が行った神仏分離政策により、山内に30坊以上あったお寺は取り壊され、ここだけが斎館(神職が神事の前に身を清める場所)として残ることに。 つまり、唯一現存する山伏たちが実際に暮らした建物なんです。

和製ベジタリアン料理としても注目される精進料理

肉や魚を使わない精進料理は、和製ベジタリアン料理として外国人からも注目を集める和食のひとつです。 ここ羽黒山参籠所「斎館」にも、世界中からベジタリアンが訪れているんだとか。 羽黒山は、食のパワースポットでもあるようです。

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「お山の恵みをお山の中で」と語りながら、みょうがを指し示す料理長。 みょうがは、仏教の言葉で「人は知らず知らずにご加護を受けている」という意味を持ち、昔、30以上あった全てのお寺の庭先に植えてあったのだそう。それで斎館の御朱印は、みょうがをふたつに分けた形が描かれているんですよ。

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料理長が語る、精進料理の話を聞きながら、山伏がここで生きてきた歴史と滋味あふれる味わいを噛みしめる。 神秘的な静寂に包まれた斎館でいただく精進料理は、身も心も安らかな気持ちで満たしてくれますよ。

お問い合わせ先

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名前鶴岡食文化創造都市推進協議会
TEL0235-25-2111
URL http://www.creative-tsuruoka.jp